香りの分類(ファミリー)12種類を活用した香水の選び方

『香りのファミリー(香調)』とは

 『香りのファミリー』とは、色で言う赤系統だとか青系統だとかと同じで、香りの特徴のことを言います。

香水は、50種類以上もの様々な香料を混ぜ合わせて複雑で奥行きのある香りに仕上がっています。

そのような複雑な香りから自分好みの香りを選び出すのはとても難しいこと。

しかし香水は、香料の割合の多いものを中心(主役)に、花の香り、東洋の香り、柑橘系の香り、ハーブの香りといったように、ベースとなる香りが何の香りなのか、どんな『香水』なのか、色と同じように分類してわかりやすく表現されています。

例えば「猩々緋」という名の色がありますが、多くの方がどんな色なのか知らないかと思います。

そこで「猩々緋」と言う名の色は、紅色や真紅と同じく赤系の色だと記載して、誰もがわかりやすいようにまとめてしまうわけです。

それと同じように、ローズ、ジャスミン、ミュゲ(すずらん)をベースとする『香水』は「フローラルノート」。

タイム、ローズマリー、クラリセージをベースとする『香水』なら「ハーバルノート」。

イニュラ、サイプレス、マヌカをベースとする『香水』なら「ウッディノート」としたらわかりやすくなります。

花の名前やハーブの名前なら知っている人が少なくありませんが、イニュラ、サイプレス、マヌカなどのウッディ系の香料の名を知る人はあまりいません。

このように、「フローラルノート」「ハーバルノート」「ウッディノート」と表現した方が、どんな香りの『香水』なのか想像しやすいのです。

『香水』は何百種類もあるので全てを試すことができない

 『香水』は何百種類も存在しています。香りを嗅いでいると鼻は麻痺してしまいますので、一度のお店訪問で試すことができる『香水』は多くても6つくらいでしょうか。

3つでも何が何だか香りの区別がつかなくなってしまうことでしょう。なので自分の好みであれば「これでいいや」と妥協して購入することになります。

下手したら新作が販売されるスピードの方が早く、試さなければならない『香水』が一向に減っていかないなんてことになりかねません。

仕事も生活もあるのですから、月に3つの香水を試すことができればいい方だと言えます。

好みの『香りのファミリー(香調)』を知っていればあなたにふさわしい『香水』に出会いやすい

 女性用『香水』はなんと、世界中に500種類以上あるといわれています。増加し続けていますので、2倍の1,000種類あると仮定します。

男性用『香水』の方が少ないので、ここでは仮に800種類とします。こんなにもたくさんの『香水』の中から、あなた好みの『香水』を1つピックアップするなんて、とてもじゃないけで無理だと思いませんか。

しかし、あなた好みの『香りのファミリー(香調)』があらかじめわかっていれば、かなり『香水』の数を絞ることができます。

あらかじめ『香りのファミリー(香調)』を代表するような人気の『香水』の香りを試しておき、ベスト2~3まであなた好みの『香りのファミリー(香調)』を知っておくようにします。

基本7タイプのファミリー

 香料のタイプは「フローラル」「シトラス(柑橘系)」「ハーブ」「ウッディ(グリーン)」「スパイシー」「バルサム(樹脂系)」「オリエンタル」の全7タイプに分類されます。

香料7タイプに合わせて『香水』には、7つの基本的なファミリーが存在します。花の香りがメインなら「フローラル」、柑橘系なら「シトラス」といった具合です。

7種のうちどの香りが自分にとって好みの香りなのかを知っていれば、『香水』を探す際に選択肢を絞ることができますので、好みの順番に記憶しておきましょう。

『香水』で表現される主なファミリー(香調)は12種類

7種類のファミリー

 香料をタイプ別で分けると「フローラル」「シトラス(柑橘系)」「ハーブ」「ウッディ(グリーン)」「スパイシー」「バルサム(樹脂系)」「オリエンタル」と7種類あることすでにご紹介しました。

香料の7種のタイプ名そのままに『香水』のファミリー名としても活用されています。しかし実は『香水』には、7種類以上のファミリーが存在しています。

香料、もしくはファミリーの組み合わせとして定番化されているものや、同じような香りのタイプとして人気で定着化したものなんかが追加されているのです。

例えば「マリンノート」と名付けられたファミリーがありますが、香料の種類を見ると主に柑橘系またはハーバル系が多く配合されています。

ですから、「マリンノート」とあっても実は「シトラスノート」もしくは「ハーバルノート」に分類されるはずです。

しかし「マリンノート」と記載されている『香水』は、確かに水や海、大気などを感じさせる香りに仕上がっているのです。

なので「シトラスノート」「ハーバルノート」と記載されているより、「マリンノート」と表現されている方がしっくりきます。

組み合わせが定番化されて命名されたファミリーもあります。例えば「フゼアノート」。

「フゼアノート」はオークモス(樹脂系)とクマリン(バニラや桜餅に似た甘い香り)をベースに作られた『香水』です。

なので「バルサムノート」と言って良いかと思いますが、「バルサムノート」と記載される香水はありません。

そもそもバルサム系の香料には「オークモス」以外にもたくさんありますし、組み合わせとして「クマリン」と決まっているわけではありません。

なのでバルサム系である「オークモス」と「クマリン」の組み合わせは「フゼアノート」として別扱いにした方がしっくりきます。

このように『香水』の『ファミリー(香調)』として表現されている名称は主に11種類あります。

イメージされる香りや組み合わせの定番化によって追加されたファミリー名もあります。

そして多くの場合、ベースとなる香りが複数あるので、ファミリー名をくっつけて「フローラル・ウッディ」などのように表現されたりします。

主なファミリー(香調)12種類の特徴と香料

フローラルノート

 全ての『香水』の基本的な香り、それが「フローラルノート」です。花の香りは誰もが好きになる香り。エレガントな印象を与えることができます。

どの『香水』にも花の香料が使われていると言っても良いくらいですから、男女ともに迷ったらまず一つ。

フルーティノート

 柑橘系以外のフルーツの香り、それが「フルーティノート」です。瑞々しさと若々しさも感じる、甘酸っぱくてキュートな印象を与えるためか女性に大人気。

可愛らしく元気な印象の香りから急に大人びた香りに変わるので、若い女性だけでなく大人の女性も楽しむことができます。

シトラスノート

 爽やかでフレッシュな柑橘系の香り、それが「シトラスノート」です。花の香り同様、多くの方に好まれる香り。爽やかさ・清涼感・清潔感を与える香りの代名詞といえます。

リフレッシュしたいとき、集中力を高めたいとき、緊張をほぐしたい時などの気分転換にもおすすめ。フローラル系の香水同様、一つ持っていて損はありません。

マリンノート(アクア / オゾン)

 水・海や大気などの透明感あふれるみずみずしい香り、それが「マリンノート(アクア / オゾン)」です。

実際には、水や海・大気を香料にはできませんので、シトラス・フルーティ・ハーバル・フローラル・ウッディ(グリーン)など爽やかな香りを組み合わせて再現されています。

クールでいて癒される香りなので、たくさんの人に好まれて使われています。宅つけ香水やオフィス、癒し専用など幅広く使えるのが特徴。

ハーバルノート

 ハーブの香り、それが「ハーバルノート」です。爽やかな印象を与えるだけでなく、力強さや、知的な雰囲気も演出できる、男性・女性ともに好感度の高い香り。

主に男性用『香水』に使われている香料。男性なら、「シトラスノート」だけでなく「ハーバルノート」も欲しいところ。

ウッディノート(グリーンノート)

 若草の緑を感じさせる香りや、木や森林の香り、それが「ウッディノート(グリーンノート)」です。すがすがしさや、静かでいて落ち着きと温もりのある印象を与える日本人好みの香り。

安心感を与える香りでもありますので、「その他のノート+ウッディorグリーン」と記載ある香水はビジネスシーンでもおすすめ。甘さを引き締める香りなので職場で重宝します。

スパイシーノート

 ホットで刺激的な乾いた感じの香り、それが「スパイシーノート」です。甘さを引き締める香りが多く、女性がつけると女性らしさが強調されます。

「バルサム系」や「オリエンタルノート」との組み合わせが多く、情熱的かつ幻想的な印象を与えることができます。

グルマンノート

 バニラ(スパイシー系)などがベースのスイーツの香りが「グルマンノート」です。スイーツのような甘く美味しそうな香りの総称です。

そのため「グルマン系」に分類される香料はありません。バニラをベースにした『香水』が多いですが、スイーツを想起させる香りであれば「グルマンノート」という名のファミリーとして定番化しています。

バニラの他にも、ペパーミントやキャラメル、チョコレート、コーヒー、シナモン、綿菓子、キャンディなどなど、甘くキュートで美味しそうな香りが特徴です。

シプレノート

 オークモス(樹脂系/バルサムノート)やベルガモット(柑橘系)をベースに、フルーティ、シトラス、ウッディ(グリーン)、オリエンタルなどの香料を絶妙に組み合わせた香りです。

そのため「シプレ系」に分類される香料はありません。オークモス(樹脂系)やベルガモット(柑橘系)をベースにした『香水』の総称として「シプレ系」というファミリーがあります。

オークモスは、樫の木に自生する苔(コケ)のこと。しっとりとした格調高い、神秘的な香りが特徴です。個性が光るタイプの『香水』。

バルサムノート(樹脂系)

 樹脂の重く甘い香り、それが「バルサムノート(樹脂系)」です。ほのかな甘さと、個性的でミステリアスな印象を与えるところが特徴です。

樹脂系の香りはそれぞれが独特で、ウッディかつスパイシーだったり、柑橘系のような爽やかさとスパイシーさも感じたり、心を落ち着かせてくれるような香りです。

ただし、香水においてはバルサム系の香料を中心にした香りがないのか、理由は不明ですが、バルサムノートと記載される香水を見たことがありません。

フゼアノート

 オークモス(樹脂系)とクマリン(バニラや桜餅に似た甘い香り)をベースに、フローラル、マリン、ハーバル、スパイシー、ウッディ(グリーン)、オリエンタルなどの香料を絶妙に組み合わせた香りです。

そのため「フゼア系」に分類される香料はありません。オークモス(樹脂系)やクマリンをベースにした『香水』の総称として「フゼア系」というファミリーが定番化されました。

オークモスのしっとりとした格調高い、神秘的な香りとセクシーさを併せ持っています。爽やかな香りから、次第にダンディズム的な色気への変化を楽しめます。フォーマルな印象の男性向けの香り。

オリエンタルノート

 甘くて妖艶なエキゾチックな香り、それが「オリエンタルノート」です。スイートパウダリーな香りや動物系のアニマリックな香りなどもここに分類されます。

軽い印象の『香水』を選びがちですが、「オリエンタルノート」の甘く重たい印象の香りも一つあると、勝負事の際に気後れしなくなったり、特別な社交場でも堂々としていられるのでおすすめ。

使う場面を想像して絞りこむ

 例えば、一番好みの『香りのファミリー(香調)』が「フローラルノート」だとします。

この場合、「フローラルノート」とか「フローラル系」とか記載ある『香水』に絞れば、だいたいが自分好みの香りです。

しかしこれだけではまだたくさんあって選びきれませんので、いつどこでどのような場合に使うのか、TPOを想像すればさらに絞り込めます。

オフィスで使うためなら、第一優先が「フローラルノート」×「ウッディノート(グリーンノート)」または「フローラルノート」×「マリンノート(アクア / オゾン)」もしくは「フローラルノート」×「シトラスノート」になるでしょうか。

第二優先は「フローラルノート」×「フルーティノート」、「フローラルノート」×「ハーバルノート」。

第一優先の方は、誰にでも好かれる爽やかな香りでまとめてあります。「ウッディノート(グリーンノート)」は落ち着きを感じる香り。

「マリンノート(アクア / オゾン)」は癒される香り、そして「シトラスノート」は爽やかさを感じる香りです。

第二優先の方は、「フルーティノート」という可愛らしさ、もしくは「ハーバルノート」の力強さや知的な雰囲気といった印象をアクセントに追加できる香りです。

「オリエンタルノート」や「スパイシーノート」はエキゾチックな香りなので、オフィスにはふさわしくないという判断です。

このように香水は、『香りのファミリー(香調)』の組み合わせでできていますので、TPOを想像すれば、より選択肢を絞ることが可能となります。

好みの『香りのファミリー(香調)』とTPOが合致しない場合に注意

 自分好みの『香りのファミリー(香調)』の中からTPOを想像して選ぶ際には注意が必要です。

なぜなら、そもそもその場にはふさわしくない『ファミリー』もあるからです。例えば、「オリエンタルノート」や「グルマンノート」がタイプの方がいらっしゃるとします。

自分好みとはいえ、「オリエンタルノート」もしくは「グルマンノート」から、オフィスに合った香水を探そうと思っても無理があります。

なのでこの場合には割り切って、「オリエンタルノート」もしくは「グルマンノート」はデート用に、オフィスでは2番手3番手のオフィスにあった『ファミリー』から選ぶようにしましょう。

好みのボトルデザインと色で絞ってしまう

 実は、お好みのボトルデザインと色で『香水』を選んでも、失敗が少なく、比較的自分好みの『香水』に巡り会える可能性が少なくありません。

なぜならボトルデザインと色は、その『香水』の香りを表現したものだからです。

わかりやすい例でいうと、青色の『香水』はだいたい、海や空が連想される「マリンノート(アクア / オゾン)」系の香りであることが少なくありません。

もしくは、知性を感じる「ハーバルノート」かもしれません。青色の『香水』なのに、情熱的かつスパイシーな香りだったなんてことはまずないでしょう。

青色の『香水』はクールな印象の香り、赤色の『香水』は情熱的な香り。

なので、2~3つのお好みの『香りのファミリー(香調)』で絞ってもまだたくさん数がある場合には、その中から思い切って、自分好みのボトルデザインと色で絞ってしまいましょう。

だいぶ数が絞られるだけでなく、好みのボトルデザイン&色なので、満足度も増します。

今の心理状態に必要な色

 カラーセラピーをご存知でしょうか。色を使った心理療法で、無意識に選んだ色を効果的に生活に取り入れることで心や体を元気にしてくれます。

なので、青色が好きなのにも関わらず、赤やピンクを選んでしまう場合があります。

この場合には、無意識につらい感情を吐き出したいと感じている可能性が非常に高いと言えます。

ですから、無意識に選んだ色の『香水』をそのまま購入します。わざわざ自分好みの色に変える必要はありません。

もちろん自分好みの色下香水に変えても問題はありません。元々自分の好みなので失敗はすくないでしょう。

青が好きなのに赤を選んだのであれば、無意識のうちに行動力を求めているのかもしれません。

赤色の『香水』をつければ、行動力が増すという結果に至り、今のあなたにとって必要な香りを手に入れたということになります。

赤が好きなのに青を選んだ場合には、自分らしくありたい、自由にさせて欲しいと感じている状態かもしれないので、使えば心が満たされるかもしれません。

このように、自分の好きな色とは異なる色が気になる場合には、それに従ってその色の『香水』を購入すると、私生活がほんの少し充実するかもしれません。

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