『香水』パルファム/オーデパルファム/トワレ/コロンの違いとは?

実は”パルファム(Parfum)”だけが香水

私たち日本人にとっての香水とは、美しい瓶におさめられた、とても綺麗でいい香りのする、体につけるためのアルコール(水)のことです。

しかし実は、本来の意味での香水は”パルファム”のことだけを指し示します。”パルファン(Parfum)”はフランス語で香水を意味する単語。英語だと”Parfum”は”パフューム”と発音します。

香水4種類-パルファム/オーデパルファム/オードトワレ/オーデコロン-

日本人にとっても、当ウェブサイトにとっても、香水といえば美しい瓶におさめられた、とても綺麗でいい香りのする、体につけるためのアルコール(水)すべてを指します。

“パルファム(Parfum)”-本来の意味での香水-

アルコールに溶かした香料の割合のことを”賦香率”といいます。15%~40%もの”賦香率”を誇る、最も数値の高いものが”パルファム(Parfum)”です。香りの持続時間はなんと5~8時間。香料の割合が高いので、持続時間も最も長いのです。また香りについても、最も深みと奥行きがある種類です。

ゴージャスな香りが特徴なので、パーティなどフォーマルな席にふさわしい香り。格式高い雰囲気にも負けない、奥行きある香り、それが本来の意味での香水の実力です。香水4種類のうち最も高価。最高ランクの香りです。

※「extraits de parfum(エクストレ デ パルファン)」と、オリーブオイルのように記載される場合もあります。

“オーデパルファム(Eau de Parfum/EDP)”-昼も夜も使える汎用性高い香水-

“賦香率”10%~15%。”賦香率”は2番目に高い数値です。”オーデパルファム(Eau de Parfum)”といいます。フランス語で”Eau de”は”水の”という意味。香りの持続時間は5時間前後なので”パルファム”とほとんど変わりありません。持続時間も2番目の長さ。

香りの深みと奥行きも”パルファム”に近いのですが、”パルファム”はどちらかというと夜向けの香り。一方”オーデパルファム”は控えめなゴージャス感が特徴。つける場所や時間を選ばない使い勝手抜群の汎用性高い香水です。フォーマルもカジュアルもOK。

※「Eau de Parfum」の頭文字をとって「EDP」と表記されたり「Esprit de Parfums(エスプリット デ パルファン)」と記載されるばあいもあるので注意。

“オードトワレ(Eau de Toilette/EDT)”-よりどりみどりで最も扱いやすい香水-

“賦香率”5%~10%。”パルファム”よりだいぶ下がって”賦香率”は香水のなかで3番目。翻訳すると”化粧水”。香りの持続時間は3~4時間。仕事中であればお昼休憩中に香水を付け直さなければ、午後にはほとんど香らなくなります。

ほんのり数時間、控えめに香る香水なので、カジュアルな感覚でつけることができます。フォーマルな席では可愛らし過ぎますが、香水に厳しい職場でおすすめ。また、同じく香りに厳しい和食店、お葬式の際には”パルファム”や”オーデパルファム”より”オードトワレ”の方が扱いやすいといえます。

例えば、昼食・夕食の3時間くらい前につけておけば、食事の時間にちょうど、最も控えめに香るベースノートを香らせることが可能です。

“パルファム”の場合、最大7時間も香ってしまうので、夕食の時間にベースノートが香るようにはできますが、昼食の時間は香水の中心であるミドルノートに当たってしまいます。朝に”パルファム”をつけてでかけてしまうと、昼食に和食を避けなければならなくなったり、お見舞いも夕方以降が無難になります。

このように”オードトワレ”は、”パルファム”に比べて非常に扱いやすい”賦香率”&持続時間を持つ香水になります。

※「Eau de Toilette」の頭文字をとって「EDT」と表記されていることもあるので注意。

“オーデコロン(Eau de Cologne/EDC)”-最もカジュアルな香水-

“賦香率”は2%~5%。ビールや缶酎ハイ並みに濃度の薄い、最もカジュアルな香水です。翻訳すると”ケルンの水”。香りの持続時間も1~2時間程度。湯上がりや就寝前、スポーツの後など、気軽につけられるタイプの香水。

他の香水とは少し違った使われ方になります。安眠効果を期待して湯上がりや就寝前につけたり。リフレッシュ効果をきたいして、スポーツや研修などのお昼休憩なんかに使ったり。コンビニやスーパーに買い物に行く際なんかにも重宝します。

価格も最も安いので助かりますが、”オーデパルファム”や”オードトワレ”に比べて高級ブランドの種類は非常に少ない種類です。

※「Eau de Cologne」の頭文字をとって「EDC」と表記されていることもあるので注意。

香水4種類 比較

『香水』4種類 比較表
種類 賦香率 持続時間 特徴 用途
Parfum / extraits 15%~40% 5〜8時間 ゴージャスな香り パーティなどのフォーマルな席
EDP / Esprit 10%~15% 5時間前後 ゴージャス&カジュアル フォーマルもカジュアルも
EDT 5%~10% 3〜4時間 カジュアル 普段、職場、和食店、病院、お葬式など
EDC 2%~5% 1〜2時間 超カジュアル 湯上が理、就寝前、スポーツ後、研修後など

香水は香り製品「フレグランス」の一種

日本では”フレグランス”という言葉も使われています。香水よりも広い範囲の、香り製品全般を意味する言葉。アマゾンなんかで”フレグランス”と検索すると、香水も柔軟剤も化粧品もトイレ用品も芳香剤も、様々なアイテムが検索結果に表示されます。

検索結果をよく見てみると、いい香りのする、体につけるための製品が、香水に分類されるものだけでなく、”ボディミスト”なる製品も存在していることがわかります。