仕事中と終業後の香水の付け方・使い分け6つの方法-職場とデート

2種類の香水を混ぜてつけるのは原則禁止

香水はなんと、実に50~200種類以上の香料が混ぜられて作られています。時間経過とともに雰囲気を変えるとても複雑な香り、それが香水です。多くの香料が混ぜられているにも関わらず、いい香りに仕上げてしまう調香師たちの鼻はもう、人の域を超えていると言っても過言ではありません。

芸術作品のように仕上がっているいい香りのバランスは、当然他の香水と混ぜ合わせてしまうと一気に台無しになります。混ぜ合わせた香水もまた、芸術級のバランスで50~200種類以上の香料が混ぜられて作られているからです。

異なる香水をつける前には必ずシャワーを浴びることが理想……

他の香水をつける前には必ずシャワーを浴びてしっかり香水を流しきってからが理想です。しかし仕事後(終業後)にデートなどの約束がある場合、シャワーを浴びに一度家に帰れるほどの時間はありません。職場の目の前に家がある場合は別ですが。

仮にもし定時である18時に就業したとしても、家に帰ってシャワーを浴びて待ち合わせ場所に行くとしたら、1時間~2時間、3時間かかる人だっているかもしれません。そうなるともう時刻は19時~21時。デートの時間どころか、ディナーをゆっくり楽しめる時間もありません。

職場でつける香水はデートにふさわしいと言えない

仕事中につける香水があまりにもきつかったり、甘かったりしたら、それは職場にふさわしい香りとは言えません。個人を主張してなんぼの職業でもない限り、きつい香りや甘い香りは職場にふさわしくありません。

多くの場合はシトラス系やウッディ系(グリーン系)など、比較的爽やかな香りの方がふさわしいと言えます。異なる香水をつけてはいけないのであれば、職場でつけている香水を付け足せば問題ないのではと思うでしょう。

しかしそうなると今度は、デートにふさわしい香りとは言えないのです。なぜなら、職場で見られたい自分(理想像)と、恋人に見られたい自分(理想像)が異なるからです。

職場でのあなたの顔は、知的でクールな感じでしょうか。爽やかだったり癒し系かもしれませんし、どしっと構えた頼り甲斐のある上司かもしれません。どのような姿勢で仕事に挑んでいるのであれ、その香りが職場の理念や雰囲気にあっていることが前提条件であり、さらには職場仲間に見られたい自分にあった香水であると良いと思います。

職場に合った、職場での顔にぴったりな香水の香りが、恋人とのデートにもぴったりなのかどうか、改めて考える必要があるでしょう。

職場とデートの香水が一緒だとデートが台無しになる!?

職場とデートと香水を分けることをおすすめする理由は、実はふさわしいかどうかだけではありません。特に恋人と職場が同じ方は注意が必要です。

過ごしやすい素材の普段着と、ビシッとしたスーツ、着替えるだけで気持ちが切り替わりますよね? 香りは五感の中で唯一、直接感情に作用します。なので香水を着替える事で、知らず知らずのうちに、着物を着替える以上に気持ちを切り替えることのできるアイテムになっています。

どうゆうことかというと、職場とデート香水を別種に切り替えないと、職場の顔のまま恋人と会うことになり、楽しいデートが台無しになってしまう可能性もあるということです。

職場での愚痴を永遠と聴かせてしまったり、挑むプロジェクトで頭がいっぱいになって恋人の話をろくに聞いていなかったり。楽しいはずのデートが台無しになった経験、誰にでもあるかと思います。

一緒に暮らしている方や同じ職場の場合はなおのこと注意が必要。職場とデートの香水が同じだと、恋人の気持ちも切り替えることができないからです。一緒に暮らしている方の場合、朝、職場用につけていく香水の香りをよく知っています。同じ職場で近しい位置にいるのであれば、仕事中ずっとあなたの香水の香りを感じています。

一緒に暮らしてなく、職場が違ったとしても、職場用の香水はシトラス系だったりウッディ系(グリーン系)だったり、同じファミリーに属する香水をつけていることが一般的。つまり恋人に、自分のためだけにつけてくれる特別な香りだと感じてもらえいないのです。

このように、仕事とデートというTPOに合わせる理由だけでなく、自分と恋人の気持ちを切り替えるという意味でも、仕事中とデート中の香水を変えるメリットは大きいといえます。

「ここからはデート。恋人の前にだけ見せる自分に。」って言葉に出しながら仕事中と異なる香水をつけると、なおのこと気持ちを切り替えることができるかと思います。恋人も、自分のためだけにつけてくれる特別な香水を感じることで気分が切り替わり、あなたを楽しませるモードになってくれる可能性が高まります。

仕事中の香水と終業後のデート用香水 上手な使い分け6つの方法

仕事用の香水はきっちり職場にふさわしい香りを選択

シャワーで洗い流せるわけではないので、仕事中の香水をソフトな香りのものにしておくと、デート中の香水のバランスを崩さなくて済みます。

職場の理念にあった香りの中から、職場の仲間に見られたい自分にふさわしい香水を選んでいれば、シトラス系・ウッディ系(グリーン系)・マリン系・フルーティ系・フローラル系など、自然とソフトな香りを選ぶことになるかと思います。

昼食後以降 仕事用香水の付け足しはしない

仕事用の香水としてソフトな香りのものを使っているのであれば、長くても香りの持続時間は5時間(オーデパルファム)。オードトワレなら3~4時間の持続時間ですので、どちらを使っているにしろ、朝出勤時に香水をつけたのであれば、付け足すのは昼食後になるかと思います。

仮に12時から昼食。12時半に食事が終わり、トイレ等で香水を付け足すとします。18時が定時なのだとすれば、付け足してから18時時点において、12時半に香水をつけ足してから5時間半が経過しています。そろそろ香りが消えている頃合いです。

もしも多少ベースノート(ラストノート)が残っていても大丈夫。なぜなら香水のベースノート(ラストノート)は、ほとんど同じような香料が使われているからです。

というわけで18時が就業時間である場合には、昼食時の香水の付け足しだけにしておきます。そうすることで、デート用の香水の香りのバランスを崩すことなく、デート用香水をつけてデートに行けます。

18時前に仕事が終わる場合や、香りの持続時間がおおよそ7時間と長いパルファンをつけている方だけは注意。終業時刻に香りが切れるように計算して上手に香水をつけましょう。

恋人の職場が同じ場合にはつける場所にも注意

恋人の職場が異なる場合は、仕事が終わって、デート用の香水をつけて、恋人と会うまでに10分以上は経過しているかと思います。つまり、恋人と職場が異なる場合にはそれほどつける場所に注意する必要はありません。問題は恋人と職場が同じ場合です。

何が問題なのかというと、デート用の香水をつけてからすぐに恋人と会うことになるからです。香水をつけてから最低でも10分は、アルコールのツンとした刺激の強い香り。これはどの香水でも同じです。刺激の強い香りと、魅力的ないい香りは、どうあってもイコールにはなり得ません。これでは、恋人に臭いと思われてしまう可能性があります。

つける場所の理想は、脇腹、膝の裏、もしくは太ももの内側。仕事が終わったらトイレなどに立ち寄り、デート用の香水をつけましょう。恋人と職場が異なる方であっても、脇腹、膝の裏、もしくは太ももの内側をおすすめします。

恋人とは特に距離が近いですから、首や手首だと香りが強すぎて臭いと思われかねないからです。繰り返しになってしまいますが、ほんのり香るくらいでいいのです。

大人の話になりますが、脇腹、膝の裏、太ももの内側は、服を脱いだ時に一気に香りが解放されますので、恋人はもちろん、自分の気分も高まります。

汗をかいている場合はデオドラントと併用すること

汗をかいている場合には、まずはデオドラントシートで汗をしっかりぬぐいましょう。そして脇の下にはデオドラントスプレーです。決して脇の下に香水をつけてはなりません。香水と汗の相性は最悪です。香りが汗で変質してしまう可能性がありますし、香水は汗で流れやすいからです。

臭い匂いをごまかすために脇の下に香水をつけたい気持ちもわかりますが、その役目は、それを専門とするデオドラントに譲りましょう。デオドラントシートやデオドラントスプレーは、汗で流れにくいようにできていますし、雑菌の繁殖を防ぐ効果もあります。

香水にはそのような効果はありません。当然ですが、汗をかいたまま香水をつけてはいけません。汗は放置しておくと雑菌が繁殖して臭くなってしまいます。汗が臭いのではなく、放置しておくから臭くなるわけです。

その雑菌が繁殖した匂いと香水の香りが混ざって香ってしまう恐れがありますので、必ず最初にデオドラントシートで汗をぬぐうこと。脇の下にはデオドラントスプレーにお任せして、脇腹、膝の裏、太ももの内側などに香水をつけるようにします。

デオドラントの香りですが、香水と同じような香りを選ぶと良いでしょう。もしくは香りがあまりないデオドラント。選ぶ香水によっては、同じ名前、同じ香りのするデオドラントも用意されています。

気合を入れすぎて3回以上プッシュしないこと

大好きな恋人とのデートですから、自分のニオイで嫌われたくありません。疲れているはずの仕事後にデートするくらいですから、その相手のことが好きなのでしょう。そのため気合が入ってしまい、ついついたくさん香水をつけたくなるでしょうが、より好かれたいのであれば最大でもプッシュは2回まで。

3回では臭いと思われてしまいかねません。ほんのり香るくらいがいい香りです。ほんのり香るくらいが大人の付け方です。香水の香りでプンプンさせていると、臭いとか、ケバいとか、いい印象は得られませんので注意。

職場用香水とのコントラストを表現できるデート用香水をつける

職場でつける香水のファミリーは、雰囲気に合わせてシトラス系・ウッディ系(グリーン系)・マリン系・フルーティ系・フローラル系など、ソフトな香りを選んでいるかと思います。そこで、デートの用の香水にはあえて、職場用の香りとは真逆のファミリーを選びます。

例えば、スパイシー系やオリエンタル系、もしくはグルマン系なんかです。特に、恋人と職場が同じ場合に効果的。どんなに鈍感な人であっても、はっきりと香りの印象が変われば気が付きます。

一方職場用とデート用、異なる香水とはいえ同じファミリーの香水を選んでしまうと、鈍感な人の場合気が付いてもらえない場合があります。また香りの印象ががらりと変わって、コントラストが強く表現されると、人はその雰囲気に圧倒されたり、見惚れてしまったり、何らかの情動を刺激します。

映画でも、今まで興味のなかった、野暮ったい服を着ていたあか抜けない女性が、あか抜けた服装をしたとたんに男性からの注目を集めるシーンは印象的です。

それと同じ。仕事用の香水とデート用の香水で、大きなギャップ、コントラストを表現すると、恋人が急にそわそわしてくれたり、喜んだりしてくれます。