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自分だけ、もしくは2人共がカップルフレグランスの香りが好みでない場合
二人だけの絶妙なハーモニーを生み出すカップルフレグランス。女性用と男性用とそれぞれの香水がつくられているにもかかわらず、2人寄り添うと2つの香りに調和が生まれ、相乗効果で魅力が増してしまう、調香師によって計算され尽くされた2つの香水のことです。
ボトルや色はもちろん、香りまでぴったり相性が良いので、香りだけで「素敵なカップルだな」って思ってもらうことができます。
いくつかあるカップルフレグランスの中から選べばいいだけなので、女性用と男性用と、それぞれの香りの相性で悩む必要がなく手軽です。
しかしもし、カップルフレグランスの中に自分好みのものが見つけることができなかったとしたら、我慢してつけなければならないのでしょうか。
TPOを考えるともっとカップルフレグランスの選択肢が減る
カップルフレグランスとして計算され尽くされた香水が少ないことはみなさんご存知の通りです。自分好みの香水がたまたま2人ともカップルフレグランスだったなんて幸運がなければ、好みではない香りを身につけなければならない場合もあります。
2人が向かう先に合わせて、つまり、TPOに合わせたカップルフレグランスともなると、さらに選択肢が絞られます。果たしてその中から、2人共が好みのカップルフレグランスを見つけ出すことができるでしょうか。
相性のよい香水を探すのは実はカンタン!
結論から言うと、カップルフレグランスの中から2人ともが好みの香りを探すことができなくても、我慢してその香水を使わなくて大丈夫です。別のブランド、別の調香師が作った香水であっても、相性のよい香水は存在するからです。
もちろんカップルフレグランスにはハーモニーで劣るかもしれません。とはいえ我慢して好きではないカップルフレグランスをつけるよりはマシです。
方法はカンタン。上の表7種の基本ファミリーの隣り合う同士、もしくは同じファミリーから男女別の香水を選べばいいのです。
例えばあなたがお気に入りの香水ファミリーがフローラルノートに属しているとします。この場合男性用香水には、フローラルノート、オリエンタルノート、シトラスノートに分類される香水が選択肢です。
もしも恋人がフゼアノートの香水を愛用しているのであれば、あなたが選択できる候補はたくさんあります。フゼアノート、グルマンノート、シプレノート、オリエンタルノート、スパイシーノートと候補は5種類。
フゼアノートはバルサム系の香りになりますので、同じ系統であるシプレノートも候補。そしてバルサム系の隣であるオリエンタルノートとスパイシーノートとグルマンノートも候補として挙がります。
「グルマンノート」と「マリンノート」だけは注意が必要
グルマンノートとマリンノートだけは注意が必要です。この2つのファミリーの親は、香水によって異なる可能性があるからです。特にグルマンノートはその可能性が高い種類になります。なぜなら使われる香料が決まっていないからです。フゼアノート、シプレノート、フルーティノートだけが、メインに使われる香料が決まっているのです。
フゼアノートならオークモス(樹脂系)とクマリン(バニラや桜餅に似た甘い香り)がベース。シプレノートならオークモス(樹脂系/バルサムノート)やベルガモット(柑橘系)がベース。フルーティノート」はその名の通り柑橘系以外のフルーツの香りです。
問題としている残り2つグルマンノートとマリンノートの中身を考えていきます。グルマンノートのグルマンは食いしん坊という意味。主にベースとして使われる香料はバニラです。バニラはスパイシーノートに属する香りなのでグルマンノートはスパイシーノートに所属させています。
しかしグルマンノートの香りの特徴は、スイーツのように美味しそうな香り全般のこと。必ずしもバニラベースとは限らないのです。バニラ以外の香料をメインに使われている場合、その香料が7つのファミリーのうちどこに属するのかを割り出してからでないと、相性のよい香水を見つけることが困難になります。
マリンノートも同じ。水・海や大気などのを連想させる香りなので、メインに使われている香料がシトラスノート、フルーティノートまたはハーバルノートと決まっているわけではありません。
とはいえほとんどがシトラスノート、フルーティノートまたはハーバルノートに属する香料が使われますのでグルマンノートほど注意する必要はないでしょう。
相性のよい香水を探す上で最も注意が必要になるファミリーがグルマンノートであることだけ覚えておきましょう。メインとする香りがバニラじゃなかった場合にだけ注意です。
隣同士じゃなくても相性が良い『香水』がある
同じファミリー、もしくは隣り合うファミリーから香水を選ぶと簡単に相性のよい男女別の香水を見つけることができます。しかし必ずしも相性のよい男女別の香水が、同じファミリー、もしくは隣り合うファミリーにあるとは限りません。
上級者向けになりますが、実は相性が悪いと考えられる、反対側にいるファミリーの中にも相性のよい香水は潜んでいます。
例えば男性用香水の中にフゼア・マリンというファミリーの香水が存在します。フゼアはバルサム系でマリンはシトラス系またはハーバル系です。表を見てわかる通り、決して相性の良い香料同士ではないにも関わらず、調香師たちはフゼアとマリンをベースにした香りを作り上げているのです。
具体的には『ダビドフ クールウォーター』という大人気の香水のファミリーがフゼア・マリンになります。このように同じファミリー、もしくは隣り合うファミリーでなくても、相性のよい香水を見つけることが可能です。
ムエットや付箋に2つの香水をつけて重ねて香りを試す
自分、もしくは恋人が愛用する大好きな香りがする香水と相性が良いかどうか試すために必要なツールはムエットまたは付箋です。
香水屋であればムエットがありますので、1つに自分または恋人の香水をつけて、その香水と同じ、または隣り合うファミリーの香水をもう一方に吹きかけます。
それを2つを重ねて香りを嗅いでみてください。それだけ。2つの香水が織りなす香りのハーモニーを試すわけです。自分の香水と恋人の香水の相性を試す場合には、ムエットの代わりに付箋やティッシュなんかを使えば大丈夫。
同じファミリーなら香りのグラデーションを楽しめる
夕陽や森林、海や空などの色を色鉛筆で塗るときに、同じ色だけ(単色)で表現するとかわいらしく子供らしい絵になります。
一方複数の同系色を重ね合わせて彩ると、リアルかつ美しい、何とも言えない深みある絵に仕上がります。
実在の風景も、同系色なだけで同じ色で夕陽、森林、海、空が出来上がっているわけではありません。自然が織りなすグラデーションはとてもとても綺麗で神秘的です。
それと同じように、同じファミリーの女性用香水と男性用香水をカップルがつけると、同系統の香り同士で互いの香りを高め合い、深みと厚みを感じる、香りのグラデーションを演出できます。
シトラス系なら爽やかなグラデーション、フローラル系なら華やかなグラデーション、オリエンタル系なら大人の色気あるグラデーションを表現できるかと思います。
異なるファミリーならコントラスト感じる香りに
対照・対比という意味を持つ言葉コントラスト。比較対象があるからこそ、よりその人の個性が光ります。
例えばあなたが静かな温もり感じるウッディノートの香水をつけているとします。一方恋人は、ホットで刺激的なスパイシーノートの香水をつけているとします。あなたが一人でいる時の印象は、香水の香りも手伝って落ち着いた雰囲気や癒し系の女性といった感じ。しかし恋人と一緒に歩き出した途端、スパイシーノートの情熱的で攻撃的な香りとのコントラストが引き立ちます。冷静と情熱のあいだ。
あなたがフローラルノートで清楚な印象を与えていたにも関わらず、オリエンタルノートをつける恋人が来た途端色気まで感じて周りの男性がなんだか悔しがるなんてこともあるかもしれません。
異なるファミリー同士を組み合わせると、コントラストを演出できるので、それぞれの香りを引き立てます。